内定条件・労働条件通知書の確認
内定で提示された労働条件について、明示される項目が書面で示されているかを1項目ずつ確認し、求人票・面接・エージェントの説明との食い違いを出し、承諾期限までに何を確認すべきかを整える。適法性の判定、承諾・辞退の判断、企業との交渉の代行は行わない。
進め方
- 書面を受け取っているかを最初に確定する。 名称(内定通知書、労働条件通知書、雇用契約書)ではなく、中身にどの項目が書かれているかで判断する。条件が書かれた書面をまだ受け取っていない場合は、それ以降の全項目が未確定であることを先に伝え、書面の提示を依頼する文面の下書きに進む。口頭や求人票の記載を確定した条件として扱わない。
- 契約の型を固定する。有期か無期か、短時間勤務か、試用期間があるか、交替制か。ここで確認すべき項目の範囲が変わるため、曖昧なまま先に進まない。有期契約は更新の基準と更新上限が別項目になる。
- 明示される労働条件の項目 の一覧に沿って、項目ごとに記載の有無と出典を記録する。書面の文言は原文で写す。要約に置き換えると次の突き合わせが意味を失う。未確認の項目を「記載なし」に丸めない。 見て記載がなかった項目だけを
missingにする。 - 求人票、面接での説明、エージェントから伝えられた条件と突き合わせる。同じ条件について出典ごとの原文を並べる。給与の内訳は
job-posting-analysisの分解(固定残業代を除いた基本給)と同じ基準に揃える。食い違いの原因を推測で埋めない。 python3 scripts/check_offer_terms.py <input.json>で、確認できている項目数、書面外でしか確認できていない項目、出典間の食い違い、承諾期限と書面受領時期の関係を機械的に確認する。入力形式は 明示される労働条件の項目 を見る。- 承諾期限と書面の受領時期を突き合わせる。書面を確認する前に承諾期限が来る場合は、それ自体を最上位の論点として扱う。 期限の延長を依頼するかどうかは利用者が決める。
- 報告書形式 に従って、確認表、食い違い、承諾期限との関係、確認すべき質問を出す。質問は「承諾前に書面で確認すべきもの」と「入社後でも取り返しがつくもの」に分ける。
判断上の制約
- 労働条件の適法性を判定しない。 記載の欠落や気になる条件は、確認すべき事項として示すか、労働基準監督署・専門家への相談を選択肢として残す。「違法」「法律違反」と断定しない。
- 明示事項の範囲は法改正で変わる。 参照資料の一覧は確認の起点であって、現行制度の保証ではない。判断に関わる場面では厚生労働省の公表資料で現在の内容を確認し、確認できない場合はその旨を明記する。記憶で断定しない。
- 求人票の記載、面接での説明、エージェント経由の伝聞は、契約の条件ではない。書面外でしか確認できていない条件を、確認済みとして報告に書かない。
- 記載がない項目を、そのまま企業の落ち度として評価しない。書面が段階的に出る運用もある。示すのは、現時点で確定していないという事実と、いつ誰に確認するかまでである。
- 内定を受けるべきか、辞退すべきかを結論として書かない。他社と比較する場合も、同じ確認表を各社に作って並べるにとどめ、優劣を断定しない。
- 交渉の成否や、条件が変わる見込みを予測しない。依頼の文面は作れるが、通るかどうかは書かない。
- 書面が「詳細は就業規則による」と参照している条件は、就業規則を見るまで確定していない。閲覧できるかを確認事項として残す。
- 固定残業代、賞与、手当を含んだ提示額をそのまま基本給と扱わない。分解に必要な記載が欠けている場合は「分解不能」と書く。
個人情報と権限境界
このスキルは書面の確認と質問の準備のみを行う。内定の承諾・辞退の返信、企業・採用担当者・エージェントへの連絡、入社手続き書類の提出、他社への辞退連絡、入社日の確定を自動実行しない。 依頼や返信の文面を下書きした場合も、送信先・内容・時期を示して利用者の明示的な承認を得る。承諾の意思表示は取り消しが難しいため、代行しない。
労働条件通知書や内定通知書には、氏名、住所、生年月日、賃金額が載る。作業に必要のない個人情報を出力・要約・保存しない。利用者が明示的に求めない限り、書面の内容や確認結果をファイルに残さない。他社の選考状況を、確認作業に必要な範囲を超えて扱わない。