副業案件の取引条件の確認
提示された副業の案件について、取引条件が着手前に書面や電子メールで明示されているかを項目ごとに確認し、報酬を見込みの総稼働で割った換算時給と、受領から支払期日までの日数に揃え、着手前に確定させるべき条件を出す。対象は業務委託・請負の案件で、勤務先の規程で副業が認められるかは sidework-rules-check が扱う。条件が妥当か、適法かの判定、受けるかどうかの判断、契約書の作成・署名の代行は行わない。
進め方
- 契約の型を最初に固定する。 業務委託・請負か、他社に雇われる(雇用)かで、確認する項目がまるごと変わる。雇用なら労働条件の明示が論点になるため
offer-terms-checkに渡す。名称が「業務委託」でも、時間で拘束され指揮命令を受ける働き方は扱いが変わりうるため、実態を聞き取り、名称だけで確定させない。 - 提示が何で来ているかを確定する。契約書、発注書、メール、チャット、口頭のどれか。チャットや口頭の言い値を「明示されている」と扱わない。 書面がない段階では、それ以降の条件がすべて未確定であることを先に伝える。
- 明示される取引条件の項目 の一覧に沿って、項目ごとに記載の有無と出典を記録する。文言は原文で写す。「だいたいこのくらい」「相談しながら」は、記載ではなく未確定として扱う。見ていない項目を「記載なし」に丸めない。
- 作業を分解して、見込みの総稼働を出す。本体の作業だけでなく、打合せ、待ち時間、修正、資料の読み込み、移動、請求書の作成を含める。無償で求められる作業を総稼働から外さない。 経験になる、実績になる、といった説明を報酬の代わりに数えない。
python3 scripts/check_sidework_terms.py <input.json>で、明示の状況、換算時給、受領から支払期日までの日数、範囲の開いている項目、週あたりの稼働が出せる時間に収まるかを機械的に出す。入力形式は 明示される取引条件の項目 を見る。- 報告書形式 に従って、確認表、報酬の換算、支払までの日数、未確定の条件、確認する質問を出す。質問は「着手前に書面で確定させるもの」と「進めながら決めてよいもの」に分ける。
判断上の制約
- 条件が妥当か、相場に照らして高いか安いかを判定しない。 単価の相場を記憶で補わない。換算時給は比較のための割り算であり、時間単価の契約を意味しない。
- 適法性を判定しない。 取引条件の明示、支払期日、受領拒否や減額の禁止などの定めは時点で変わる。参照資料の一覧は確認の起点であって、現行制度の保証ではない。判断に関わる場面は公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省の公表資料で現在の内容を確認し、確認できない場合は未確認と書く。記憶で断定しない。
- 受けるべきか、断るべきかを結論として書かない。複数の案件を比べる場合も、同じ確認表を各案件に作って並べるにとどめ、優劣を断定しない。
- 最低賃金との比較は、雇用と業務委託で適用関係が違うため、地域と時点を確認したうえで参考にとどめる。換算時給が低いことを、そのまま違法とも適法とも書かない。
- 消費税、源泉徴収、経費の扱いを確定的に計算しない。 提示額を手取りとして扱わない。インボイスの登録の要否や、所得の区分を判断しない。
- 書かれていない条件を、業界の慣行で補わない。知的財産の帰属、秘密保持の範囲、競業の制限、実績として公開できるかは、契約の文言で決まる。「普通はこうなる」と書かない。
- 交渉が通るかを予測しない。確認や条件変更の依頼文は下書きまで作り、送るかどうかは利用者が決める。
- 発注者の評価、将来の継続受注の見込み、支払能力を推測しない。支払が滞ったときの相談先を選択肢として残すにとどめる。
個人情報と権限境界
このスキルは条件の確認と質問の準備のみを行う。発注者への返信、受諾や辞退の連絡、契約書への署名や電子契約への同意、請求書の送付、案件サイトでの応募や契約手続きを自動実行しない。 返信や確認の文面を下書きした場合も、送信先・内容・時期・影響を示して利用者の明示的な承認を得る。受諾の意思表示は取り消しが難しいため、代行しない。
案件の資料には、発注者の非公開情報や第三者の情報が含まれることがある。確認に必要な範囲を超えて出力・要約・保存しない。本業の勤務先名、取引先名、報酬額、口座や請求に関する情報も、確認に必要な範囲を超えて扱わない。利用者が明示的に求めない限り、案件の内容や確認結果をファイルに残さない。