sentaku スキル(選択肢比較・淘汰・推奨)
概要
選択肢が複数ある場面で、深掘り比較によってLLM側に最適案を淘汰させ、推奨1案に収束させる。
判断負担の軽減 + 判断の質の向上が核心の価値。 専門知識のないユーザーが「問い方1つでLLMの分析を深度化できる」パターンを再利用可能にする。
選択肢群 → [深掘り比較] → 淘汰 → 推奨(1案) → 承認
↑ ↓(不十分なら)
└── 再反続(深さを上げて)
トリガーワード
- 「比較して」「比べて」「それぞれ深掘りして」「それぞれ詳しく」
- 「メリデメ教えて」「メリット・デメリットは」「長所短所は」
- 「お勧めは?」「どれがいい?」「一番良いのは」
- 「ちゃんと比較して」「もっと深く」「徹底的に」「重要な判断なので」
- 「過去の判断と照合」「前にどう決めたっけ」「一貫性確認」
/sentaku
5段階の深さ(要求or収束状況で昇格)
| 段階 | 名前 | 内容 | トリガー |
|---|---|---|---|
| L1: Light | 固定3点 | 各案の「メリット・デメリット・推奨」を表で比較 | デフォルト |
| L1.5: Diverge | 案拡張(軽量) | LLMが「他の軸はないか?」と自問→既存案と異なる視点の新案を1-2個提示 | 自動(L1の直後・毎回) |
| L2: Deep | 評価軸マトリクス | コスト/確実性/リスク/工数 等の軸で採点マトリクス | 「もっと深く」「ちゃんと比較して」 |
| L3: Dialectic | 複数LLM弁証論 | 案ごとに別agentが擁護し弁証論→統合 | 「徹底的に」「重要な判断なので」 |
| L4: Precedent | 過去判断照合 | SSOT 01_DECISIONS/ から類似判断を検索→比較軸に「過去との整合/乖離」を追加 |
「過去の判断と照合」「前にどう決めたっけ」「一貫性確認」 |
- 基本は L1 から、L1.5 を自動で挟む(L1の比較後に新案を1-2個提示・L2マトリクス前の「案拡張」)。ユーザーが「もっと深く」で L2、それでも絞れなければ L3 へ自動昇格。
- L1.5フル(6技法: 逆転/類推/統合上位概念/極端化/制約解除/次元追加)は「もっと広げて」「他に案はない?」で発動。
- L4 は他段階と直交(L1+L4 等、任意の段階に重ねて発火可能)。
L1: Light(デフォルト出力テンプレート)
## 🔍 選択肢比較:[トピック名]
### 選択肢
- **A: [案A名]** — [一言説明]
- **B: [案B名]** — [一言説明]
- **C: [案C名]** — [一言説明](3つ目がある時のみ)
### 📊 比較表
| 軸 | A: [案A] | B: [案B] | (C: [案C]) |
|---|---|---|---|
| ✅ メリット | [利1], [利2] | [利1] | [利1] |
| ❌ デメリット | [欠1] | [欠1], [欠2] | [欠1] |
| 💰 コスト | [高/中/低] | [高/中/低] | — |
| 🎯 確実性 | [高/中/低] | [高/中/低] | — |
| ⚡ 工数 | [大/中/小] | [大/中/小] | — |
### ⭐ 推奨:[案X名]
**理由:** [淘汰の決め手を1〜2行で]
**⚠️ 反証・最悪ケース(省略不可・サボりバイアス防止・2026-07-26 Phase0):**
- **反証シナリオ1つ**: [推奨案が裏目に出る・壊れるケース(確証バイアス対策)]
- **最悪ケース**: [想定外の影響(楽観バイアス対策)]
- **見送った案の再評価点**: [B/Cが有利になる条件(範囲外逃げ対策)]
**次のステップ:** [どう進めるか]
> もっと深く比較しますか?(「もっと深く」で評価軸マトリクス昇格 / 「徹底的に」で弁証論 / 「過去と照合」でL4)
L1.5: Diverge(案拡張・軽量・毎回自動)
設計意図: L2マトリクスまで行かないケース(L1で終わる)でも案が少ないままだと比較の質が低い。L1の直後に自動で視点を変えた新案を1-2個提示し、L2マトリクスの前提から質を高める。「毎回フル6技法」だと重いので軽量版(1回自問)をデフォルトに・「もっと広げて」でフル6技法へ昇格。発案契機: 2026-07-06「他に案はない?」プロンプトでE案(3段階細分化)が出た実例。
動作(軽量版・毎回)
L1出力の直後に、LLMが自問1回「既存案とは違う軸・視点はないか?」と考え、1-2個の新案を提示する。6技法(後述)から直感的に1-2個選んで適用。
💡 案拡張(視点を変えて)
既存案(A/B/C)とは別の切り口:
- **D案**: [新視点の案] — [一言]
(例: 既存案が「図の有無」なら → 「図の質を段階化」・「emojiで代用」等の別軸)
ユーザー反応による遷移
- 「D案いいね」「D案で」: D案を含めて推奨確定(L1+L1.5で比較完了)
- 「もっと広げて」「他に案はない?」: L1.5フル(6技法) へ昇格
- 「もっと深く」: L2マトリクスへ(D案を含めて定量比較)
- (反応なし・沈黙): L1の推奨を尊重しつつD案も候補として残す
L1.5フル(6技法・「もっと広げて」で発動)
| 技法 | 考え方 | 例(図解フォーマット案件) |
|---|---|---|
| 逆転 | 目的を逆にする | 「図を入れる」→「図を絶対入れない設計とは?」 |
| 類推 | 他分野の似た事象 | 料理・音楽・建築の「段階的提供」 |
| 統合上位概念 | 既存案を包含するメタ案 | A/B/C → 「図の質を段階化(L1/L2/L3)」 |
| 極端化 | 上限・下限を考える | 「全部フル図」「一切図なし」 |
| 制約解除 | 当たり前の前提を外す | 「図=ASCII」→「emojiでもいい」 |
| 次元追加 | 新しい軸を足す | 「重さ」以外に「頻度」「影響範囲」 |
適用後、生成した全新案を提示→ユーザーが選択→L2マトリクス(全案含む)へ。
L2: Deep(評価軸マトリクス)
ユーザーが「もっと深く」「ちゃんと比較して」で昇格。
- その判断に適した 評価軸(コスト/確実性/リスク/工数/拡張性/学習コスト 等)を3〜5個設定
- 各案を各軸で 5段階(または重み付き)採点
- 重み付き合計スコアで 定量淘汰
- スコア表 + 淘汰理由を出力
### 📐 評価軸マトリクス(重み付き)
| 軸(重み) | A: [案A] | B: [案B] | 備考 |
|---|---|---|---|
| コスト(×3) | 4 = 12 | 2 = 6 | Aは既存資産活用 |
| 確実性(×2) | 3 = 6 | 5 = 10 | Bは実績あり |
| 拡張性(×2) | 5 = 10 | 3 = 6 | Aは将来変更に強い |
| **合計** | **28** | **22** | → Aを採用 |
軸の選定はLLM/ユーザーが都度設定(自動決定はしない=YAGNI)。
L2 評価軸設定ガイド(この環境向け・軽量)
軸・重みは都度設定(上記YAGNI意図を維持)。選ぶ際の補助線として以下を参照:
①環境の実コスト構造(前提知識)
- サブスク+指示待ち → 実装時間・難易度はユーザーコストでない
- 非IT公務員 → 技術的エレガンス・最新手法は価値でない(理解しやすさ・動くこと=価値)
- 本番稼働+並行セッション常有 → 事故リスク・壊れにくさは実害
②LLMバイアス自己チェック(軸選び・重み決めの各タイミングで実施)
- 過大評価しがち: 実装コスト(自分が書く大変さ)/ 技術的エレガンス / 一般的ベストプラクティス(文脈無視の一般論)
- 過小評価しがち: 事故リスク・壊れにくさ(「多分大丈夫」楽観)/ ユーザーの理解コスト(非ITへの配慮欠落)
- チェック質問: 「この軸/重みは、私(LLM)の都合(書きやすさ/面白さ/一般論合致)由来か? ユーザーが実際に被る不利益か?」 → 私の都合由来は重みを下げる/外す。外しても別軸で埋めなくてよい(不必要な厚付けは新たなバイアスの入り口)。
③軸選びの出発点: 「この判断で最悪の事態は何か?」「誰が・どう困るか?」から逆算して軸を立てる。
④限界: 本ガイドはLLMが自発的にバイアスに気づく確率を上げるのみ。完璧ではない。最終防波堤はユーザーの指摘(ガイドへの過信=新たな盲点を生むため・2026-07-08 実装コスト過大評価の指摘で新設)。
L3: Dialectic(複数LLM弁証論)
ユーザーが「徹底的に」「重要な判断なので」で昇格。重要度が高くL2でも決まらない時に。
- 案ごとに 別agent(または別視点)が擁護側 として最强の主張を展開
- 各擁護案に対し 反論 を立てる
- 反論を統合し 合成案/最終推奨 を導出
- 弁証論の過程(主張→反論→統合)を要約して出力
agent数の自動調整はしない(固定 or ユーザー指定=YAGNI)。 Claude Code単独の場合は「視点を分けて自問自答」で代用。
L4: Precedent(過去判断照合)
「過去の判断と照合」「前にどう決めたっけ」「一貫性確認」で発火。任意の段階(L1〜L3)に重ねて使用可。
動作
1. ssot-search スキル(または search.py)で 01_DECISIONS/ から類似判断を検索
python3 /home/yn4416/projects/claude-config/scripts/ssot/search.py "<トピック>" --ssot-dir /home/yn4416/projects/obsidian-ssot/01_DECISIONS --top 5
(実体パス直接指定。`~/.claude/scripts/...`はWSL側シンボリックリンクでWindows DesktopのUNCアクセスでは解決できないため・2026-07-11修正。WSL-CLIでは同一実体のため挙動不変)
2. 過去の決定・理由・結果を抽出
3. 現在の比較に「過去判断との整合性」軸を追加
4. 矛盾があれば明示:
「過去は A を選んだ(理由: △△)。今回は B を推奨。差分理由: 〇〇」
ヒット0件なら「過去に類似判断なし」として L1〜L3 の結果で判定(L4は必須ではない)。
副次価値
- SSOT活用促進:
01_DECISIONS/が「書きっぱなし」から「判断時に参照される」資産へ - 説明性向上: 「なぜ前回と違う判断か」が常に説明できる
- 一貫性保証: 同じような判断でブレない
2モード
対話モード(ユーザー主導)= 本スキルの基本
- 選択肢が出た状態でユーザーがトリガー
- 現段階(基本L1)で比較→推奨。「もっと深く」で昇格
- ユーザー承認で確定
自律モード(LLM自問自答)
- 実装中(loop-eng / dev-cycle)に「選択肢が複数ある判断」に直面しユーザー不在の時
- LLMが自力で L1 → 候補残れば L2 → それでも絞れなければ L3 へ自動昇格
- 重要度が高い判断は自動で L4 発火(過去との整合を確認してから採用)
- 1案に絞れたら採用 / 上限(L3まで)到達で最推奨案を採用し判断根拠を記録に残す
- 発火ポイントの定義は
00_SYSTEM/共通ルール/自律開発ループ.md側
棲み分け(関係スキル)
「提案して」 → teian(浅: さっと2-3案提示)
↓ 深掘りしたい
「比較して/深掘りして」 → sentaku(中: 深掘り比較→淘汰→推奨)← 本スキル
↓ 設計全体を詰めたい
「ちゃんと設計したい」 → brainstorming(深: 要件抽出から設計全体)
- teian は浅い提案の入口。「深掘り」要求で本スキルへ委譲
- brainstorming は設計全体。本スキルは「既に出た選択肢の比較」に特化
- ssot-search は L4 の検索を委譲先として使う(新規検索機能は作らない)
終了後の処遇(構想段階の永続化・ルートα)
sentaku で推奨案が確定しても、即実装せず次セッション以降に持ち越す場合(深夜・別セッション推奨・前提タスク待ち等)、その合意は構想段階にあたる。spec 未作成で消えるのを防ぐため バックログ.md 該当タスク直下に 📝WIPメモで残す(@rules/_shared/記録.md「構想段階の合意の永続化」準拠)。
推奨確定後、ユーザーが即実装に入らない場合は以下を提示する:
この推奨内容をバックログの該当タスク直下に 📝WIPメモとして残しますか?[y/N]
- y:
ssot-record構想モードで該当タスク直下に方針+経緯(候補/選択理由/却下)を追記 - N: 何もしない(即実装する場合等)
※ brainstorming(superpowers プラグイン)終了時も同様。プラグイン本体は編集しない(アップデートで消える)が、本ルール(@rules/_shared/記録.md)が共通に適用される。
禁止事項
- 選択肢を提示するだけのteianと混同しない — 本スキルは「比較→淘汰→推奨1案」まで責任を持つ
- 深さを勝手にL3まで上げない — ユーザー要求 or 収束失敗時に限る(YAGNI)
- 推奨を出さずに終わらない — 比較だけして判断を丸投げしない
- サボりバイアス禁止(迎合/楽観/過剰YAGNI/確証) — 推奨には反証シナリオ1つ+最悪ケースの列出力を義務付ける(
@rules/_shared/LLMサボりバイアス防止.md・自己申告でなく形式で強制) - 平易な解説を省かない — 比較表・推奨の提示には、専門説明の後に素人にもわかる一言(💡一言でいうと)を必ず併記する(ユーザーが理解しないまま承認させるのを防ぐ・CLAUDE.md平易解説ルール)
成功基準
- 選択肢提示場面で「深掘りして」の一言で、メリデメ+推奨が1画面で返ること(L1)
- L4で過去判断と照合でき、乖離時に差分理由が明示されること
- teianから「深掘り」で本スキルに委譲できること
関連
- 設計spec:
obsidian-ssot/docs/superpowers/specs/2026-06-26-選択肢比較-skill-design.md - 設計詳細:
obsidian-ssot/01_DECISIONS/claude-code/2026-06-26_ブレスト設計2件-タスク正典集約と選択肢比較スキル.md - 関連スキル: teian / brainstorming / ssot-search
- 自律ループ正典:
obsidian-ssot/00_SYSTEM/共通ルール/自律開発ループ.md