国際会議×透析 渡航調整スキル(Claude 用)
維持血液透析を受けながら学会出張する研究者(以下「ユーザー」)の出張・渡航計画の**判断手順(アルゴリズム)**をまとめた汎用スキル。
設計原則(4層構造):本ファイルは「データをどう使って考えるか」だけを書く。
- 個人の現在値(透析条件・処方・保有ステータス等)→
~/.claude/profiles/DIALYSIS_PROFILE.md・LOYALTY_PROFILE.md(毎回最初に読む) - 長期戦略(Amex・ステータスマッチ等)→
work/_個人/Amex_Loyalty戦略/ - 個別案件(旅程・ToDo)→ 各旅行プロジェクト(
work/_事務処理/<会議名>参加/等)
適用実績:東南アジア・豪州・欧州の国際会議および国内学会への出張,計6件以上で運用
0. 大原則
- 透析予定が旅程の中心的制約。「宿→観光→あとで透析」の順では考えない。まずフライト・学会・透析の固定条件を置き,その周囲に宿・食事・ラウンジ・特典を配置する
- 旅行透析は1回5時間を基本とする。「旅行だから4時間でよい」と安易に短縮しない。可能なら Online-HDF
- 透析間隔は中2日まで。中3日以上を作らない。さらに中2日を2回連続させない(詳細は §2-A「透析間隔の不変ルール」。ここは毎回必ず検算する)
- 学会予定と透析予定は別々に計画せず必ず統合する。最終成果物は「日付・時間を軸に統合された全予定+ToDo」
- 提示物は HTML で作成し
openで表示する(全プロジェクト共通ルール) - 予約・支払い・医療機関への連絡など外部への実行は必ずユーザーの確認を取ってから。Claude は調査・比較・下書き・スケジュール設計まで
- 不確実な情報は推測で埋めず「分からない」と明示。変動値(DW・処方・残高等)は使用前に本人確認
- 長期案件のタスクは Confirmed / Pending / ToDo / Waiting / Completed の状態を付けて管理する
1. 最初にやること:正本の取得
work/_事務処理/透析管理/透析カレンダー.mdを読む(⚠️ 最優先・全出張横断の唯一の正本)。確定・仮・打診中の全セッションがここに載っている。各プロジェクトの KNOWLEDGE.md / TODO.md / HTML に書かれた日付は写しであり,古い可能性がある。日付の根拠にしてはならない。両者が食い違っていたら勝手にどちらかを選ばず,ユーザーに確認する~/.claude/profiles/DIALYSIS_PROFILE.mdを読む(通常スケジュール・モダリティ・アクセス・DW・希望条件・提出書類・過去実績)~/.claude/profiles/LOYALTY_PROFILE.mdを読む(カード・ステータス・JAL方針・ラウンジ・eSIM条件)- 変動項目は「プロフィールの値+最終確認日」を提示し,計画確定前にユーザーへ最新値を確認する
2-A. 透析間隔の不変ルール(⚠️ 日程に触れるたびに必ず検算する)
日程を提案・変更・記述するときは,記憶や過去の節の記述に頼らず,毎回この5項目を機械的に検算する。
- 中3日以上を作らない(絶対)
- 中2日を2回連続させない(例:金 → 月 → 木)。透析患者にとって負担が大きく危険。海外渡航では「出発前最後の国内透析 → 現地1回目 → 現地2回目」がこの形になりやすいので特に注意する
- → そうなる場合は,出発前の土曜に1回追加して受ける。金・土の連日になるが,国内なら追加費用はかからず,毒素もよく抜けるのでむしろ望ましい。海外渡航前に2日連続で受けるのはユーザーがこれまでも実際に行ってきた方法(2026-09-04 ユーザー指摘)
- 金曜夜のオーバーナイト枠は「飛ばす」以外に「土曜の朝〜日中にずらして受ける」選択肢がある(2026-09-04 ユーザー指摘)。帰国便が金曜夜に間に合わない・現地透析と連日になる等の場合,飛ばす判断をする前に必ず「土曜にずらせないか」を検討し,かかりつけ病院に相談する。「飛ばすと中3日になるから不可」と結論づけてはならない
- 現地の最終透析を「朝枠」にすると帰国後の金曜夜の通常透析との間隔が確保できる。例:木曜 07:00-12:00 の現地透析 → 金曜 22:00 開始のかかりつけ病院=約34時間あくので連日扱いにならず問題ない。会期(学会本会議)と透析を重ねないために現地を月・木に置く設計は,この朝枠とセットで初めて成立する
- 必ず「透析間隔検算表」を出力してから結論を述べる。頭の中で済ませない。手で書かず,必ず次のスクリプトを実行する:
python3 ~/.claude/skills/dialysis_conference_travel/scripts/check_intervals.py \
~/_data/work/_事務処理/透析管理/透析カレンダー.md
- 入力=
work/_事務処理/透析管理/透析カレンダー.md(全出張横断の唯一の正本) - 出力=全セッションの時系列表(中N日・実時間)と,
✗中3日以上/⚠中2日2連続の自動判定 - 日程を提案・変更・記述する前に必ず実行する。実行せずに間隔について述べてはならない
- 日程が変わったらまず正本カレンダーを直し,変更履歴に理由を書き,再実行する(プロジェクト側のファイルを先に直さない)
- 出張がプロジェクトをまたいでも1本の表で見えるので,例えば「海外会議A 10/22 → かかりつけ 10/23 → 国内会議B 10/26」のようなプロジェクト横断の間隔も検出できる
| 日付・曜日 | 場所 | 開始-終了 | 前回からの間隔 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 例:10/16(金) | かかりつけ病院 | 13:00-18:00 | — | — |
| 例:10/19(月) | 現地 | 07:00-12:00 | 中2日 | ⚠️ 次も中2日なら 2-A-2 に抵触 |
2. 渡航計画の設計手順
- 会期・会場を確定(公式サイト+研究室 Slack。チャンネル名は会議名,canvas に TODO があることが多い)
- 透析カレンダーを引く:
- 出発前最後の通常透析/旅行期間/帰国後最初の通常透析を書き出す
- 現地で必要な透析回数と,医学的・日程的に適切な日を決める(§2-A の検算表を必ず作る。中3日以上を作らない/中2日を2連続させない)
- オーバーナイト透析(夜間開始)の場合の含意:帰国日の朝〜日中に帰着できれば当日夜の通常スロットへそのまま復帰できる/週末を挟む出発では「金曜夜の透析→日曜出発→月曜現地透析」が基本形/日本の病院は日曜休みなので月曜分の前倒しは不可
- 現地の時間帯を学会と統合して選ぶ:現実に取れるのは日中枠だけなので,朝枠(早朝〜昼過ぎまでの5時間)を第一希望に置く。「午前枠=4時間」の施設が多いので,5時間確保できるか(例 08:00-13:00 / 08:30-13:30)を必ず確認する。単に空いている枠にしない
- ⚠️ 臨時透析・旅行透析でオーバーナイト(夜間開始)枠は原則取れない(2026-09-04 ユーザー指摘・再掲)。施設サイトに「オーバーナイト 月水金」等と書かれていても,それは常時通院する自院患者向けのサービスであり,外部からの臨時患者は日中枠しか受けられないのが通例。オーバーナイト前提の旅程を組んではならない。打診の際に「可能なら」と一言添えて聞くのは構わないが,あくまで日中5時間枠を本命として設計する
- 施設候補を検索し,各候補について確認する。評価の第1条件は「英語(または日本語)が通じること」(2026-09-07 ユーザー指摘):
- ① 言語(最優先):英語のウェブページがあるか/英語のメールに英語で返信が来るか。現地語しか通じない施設は,透析中に体調の変化を伝えられず,急変時に説明もできないため危険。会場からの近さより優先する。打診を現地語・英語の併記で送れば,返信がどちらの言語で来るかがそのまま英語対応のテストになる
- ② 5時間可否(午前枠が4時間の施設が多い。「4時間しかできないならはっきり言ってほしい」と書くと明確な回答が得られる)
- ③ Online-HDF 可否/時間帯(朝枠)/料金と支払方法/必要書類と提出期限
- ④ 非居住者・自費患者を受け入れるか(欧州は公的保険との協定が前提の施設が多く,EHIC を持たない日本人は別扱いになる。打診の冒頭で「非EU・保険カードなし・全額自費」と明示しないと話が進まない)
- ⑤ 予約方法(必ず病院へ直接。代理店は禁止,面識のある第三者に取り次ぎを頼むのも禁止)/宿・会場からの移動時間(週2回通うので近さが効くが,①②より下)
- フライト選定:研究室の同一便方針があれば従う。深夜発帰国便は「最終日フル参加→翌朝帰国→当日夜に日本の通常スロット復帰」が組めるので相性が良い。JAL中心方針・ラウンジ(§6)も考慮
- 宿選定:§5 の基準
- 大学手続き:§7 のリスト
- 全体案を HTML で提示し,ユーザーの判断(病院・宿・便の最終決定)を仰ぐ
3. 旅行透析の手配
手配ルート
- 病院へ直接予約・直接メール連絡のみ(日本語フォームがある病院もある。例:バンコクのサミティベート病院。フォームが無ければ英文メールで直接打診。テンプレは DIALYSIS_PROFILE.md)
- 旅行透析代理店(メディカルデスク等)は絶対利用禁止(2026-08-25 ユーザー指示。手数料が高額で,これまで一貫して病院と直接やり取りして手配してきた。代理店経由でしか案内されない病院でも,まず病院へ直接連絡を試みること)
打診は「波」に分けて出す(⚠️ 一度に広げすぎない)
- 第一波は3件まで。会場からの近さ・受入実績・条件の合致で上位3件を選ぶ
- 1週間返事がなければ第二波(次の3件)。不達が判明した分は即座に補充してよい
- 理由:①断りの連絡が増えて手間になる ②同じ県内・同じ市内の透析施設は横のつながりがあり,複数から同時に同じ問い合わせが届くのは印象が悪い ③返信を比較する作業自体が重くなる
- ただしリードタイムを切っている場合(海外で3ヶ月を割っている等)は例外で,最初から広く出してよい。その場合は本文に「複数の施設に同時に問い合わせている」と正直に書く
- 実例:ある欧州会議で7件へ同時送信し,「多すぎる」と指摘を受けた。別の東南アジア会議では第一波3件→第二波→第三波と広げて適切だった
予約のリードタイム(⚠️ 最重要。国内と海外で全く違う)
| 区分 | 予約(打診・枠確保)を始める時期 | 補足 |
|---|---|---|
| 国内の臨時透析 | 1ヶ月前 〜 2週間前 | 早すぎても受け付けてもらえない。逆に直前は満床リスク(直前打診で確保できなかった例あり) |
| 海外の旅行透析 | 3ヶ月前 | 1ヶ月前では間に合わない/受けてもらえない可能性が大きい。書類審査・スクリーニング・枠確保に時間がかかるため |
(2026-09-04 ユーザー指摘)
- プロジェクト立ち上げ時に「打診開始日」を逆算して ToDo に置く:海外は会期の3ヶ月前,国内は1ヶ月前。会議への参加を決めた時点で海外分は即着手と考えてよい
- 海外で3ヶ月前を切っている場合は、参加可否そのものが危ういと判断し,ユーザーへ早期に報告する(実際に透析を確保できず出張中止になった例がある)
- 国内分を早く動かしすぎない:「今の時期に予約を入れるのは早すぎる」と断られる。会期の1ヶ月前を目安に着手する
必要書類(詳細リストは DIALYSIS_PROFILE.md)
- 感染症スクリーニング・血液検査・直近3回の透析記録・medical summary・dialysis prescription が定番
- 書類の提出は概ね1ヶ月前まで(=打診はさらに前。上記リードタイム表を参照)。「施設が見つかったら終わり」ではなく,打診と同時に必要書類・提出期限を確認する
- 英文書類は主治医に依頼(取得2〜3週間みる)。既存の署名済セットがあれば日付更新版の依頼で済むことが多い
費用まわり
- ⚠️ 透析費は研究費(科研費・寄付金・基盤経費のいずれも)から支出できない。全額が本人の自費(2026-09-04 ユーザー指摘)。出張予算の集計に透析費を含めてはならない。費用表では「研究費で支出する額(登録・交通・宿・ビザ/健診)」と「透析費(自費)」を必ず別枠にし,予算残高の計算には前者だけを使う
- 海外透析の目安:東南アジア 2.5万〜4.5万円/回,豪州 AUD 900〜1,000/回。領収書・診療内容明細を必ず受領し,共済組合の海外療養費支給申請を検討(自己負担の圧縮になる)
- 決済カードの通用性に注意(AMEX が弾かれるサイトあり→VISA を予備に)
4. 参加日程の設計
- 「本会議は全部出る」が基本方針。日中に透析を入れざるを得ない場合は,プログラム公開後に自研究室の発表・座長・重要セッションと重ならない時間帯を選ぶ
- チュートリアル日・ワークショップ日は本会議と扱いを分けてユーザーに確認
- プログラム公開が遅い会議では,病院枠の仮押さえを先に行い,確定後に微調整
5. 宿の選定基準
- 価格帯:学会出張向け。大学の宿泊費規程・概算払の範囲を意識
- 保有ステータスとの照合(LOYALTY_PROFILE.md 参照):Marriott/Hilton/Radisson/BW 等の対象ホテルが候補にあれば特典欄(朝食・アップグレード・レイトチェックアウト)を比較表に設ける。Hilton Gold は朝食無料が大きい
- 位置:会場への近さ × 透析病院への近さのバランス。夕方透析なら病院側に寄せる価値が上がる。深夜便利用日は空港側1泊の折衷案も検討
- 研究室の動き:同宿・近宿を推奨する事務方針が多い → Slack で他メンバーの宿を確認してから提案
6. 付帯要素(毎回チェックリスト化する)
- ラウンジ:Priority Pass(Amexプラチナ付帯)で使える現地空港ラウンジ/羽田T3なら Centurion Lounge。深夜便前の待機に価値
- eSIM:7日程度・データ無制限・数千円が条件。日本回線(SMS/2FA用)を海外で止めてよいかの確認も毎回必要
- 食事:Amexダイニング特典・ホテル特典の現地適用可否(「日本発行プラチナで使えるか」を必ず確認)
- 海外旅行保険:カード付帯の利用付帯条件を確認。慢性疾患(透析)は保険対象外=透析費は自費前提
- ビザ:渡航先により要否確認。透析患者は健康診断を要求される国がある(豪州 Visitor visa で実績)→ 早めに着手
7. 大学の出張手続き(豊橋技科大)
- 概算払:海外は概算払推奨。事務の指示する期日までに旅程確定(目安:出発1ヶ月以上前)
- 出張フォーム(事務の Google フォーム):旅程確定後に入力。「用務」を忘れない。「予算」は指示がなければ空欄
- 海外渡航届(Web・出発1週間前まで):渡航届・旅程・海外旅行保険証券コピー・誓約書・たびレジ登録コピー・ビザコピー/海外渡航書も Web で1週間前まで
- 出張書類(旅行依頼伺・出張報告書)に押印(提出先:秘書)
- 出張中の保管物(ジップロック):搭乗券半券・参加章・会場写真
- 出張後:半券・エビデンス・参加費立替払の押印(食事回数を伝える)。円建てでない領収書はカード明細も必要 → 立替払い明細提出プロジェクトと連携
8. プロジェクト運用
- 出張・学会参加は 1 件 = 1 プロジェクト(
work/_事務処理/<会議名>参加/等)で管理し,/make_projectで立ち上げる - Drive 正本:
マイドライブ/nishimura/project/_InternationalConference/<YYYYMMDD>_<会議名>_<都市>/(出張事務書類の正本はdocument/大学関連/出張書類/<年度>/側の場合もある。既存フォルダを確認) - 新しい知見(施設・手続き変更・決済の癖など)が出たら:汎用的な判断手順→本ファイルに追記/個人の現在値→ DIALYSIS_PROFILE.md / LOYALTY_PROFILE.md を更新(旧値はHistoryへ)/案件固有の事実→プロジェクトの KNOWLEDGE.md