人間らしい文章を書くスキル
AIが書いた文章には独特の「AI臭」がある。これは誤字脱字より厄介。なぜなら気づきにくいから。
このスキルは、AI臭を検知し、人間らしい文章に崩すためのガイド。
AIっぽい文章の6パターン
①視覚的な記号が残ったまま
最もわかりやすいAI臭。
| 記号 | 問題 |
|---|---|
**これ** |
アスタリスクが残ったまま |
— |
言い換えるときにダッシュでつなぐ |
| 「」多用 | 言葉を切り出しすぎ |
| 『』 | 「」の中に『』が登場 |
: |
コロンの後に半角スペース |
| ()多用 | 補足しすぎ、責任回避 |
| / | 概念を並列(/じゃなく/が多い) |
原因:Markdown記法の消し忘れ、英語癖でコロン後に半角スペース
②文のリズムが単調
- 同じ語尾が続く:〜です。〜です。〜です。〜でしょう。
- 接続詞が多い:さらに、また、したがって、そのため、結果として
- 文章の温度が一定:重要なところも軽い補足も同じテンション。文章のサビがわからない
- 段落の終わりが毎回きれいに閉じる:以上がポイントです。次に進みましょう。最後にまとめます。
- not A but B 構文ばかり:これは〜ではありません。〜です。(数行に1回出ると怪しい)
③導入と進行が説明書っぽい
- 前置きが長い:ご質問ありがとうございます。〇〇は現代において非常に重要なテーマです。以下では…
- 「結論から言うと」で始めるが、結論が薄い:結論から言うと、状況に応じて最適な方法は異なります
- 構造を本文で何度も宣言する:以下の3つの観点から説明します。それぞれ順に見ていきましょう
- ステップ、STEP、Step:ステップ1:目的を明確化します(:と半角スペースのセットが特徴)
④事なかれ主義なスタンス
- 保険が多い:一概には言えませんが、一般的には有効だと考えられます
- 中立を装いすぎる:メリットもあればデメリットもあります。賛否が分かれるテーマです
- 否定が弱い:あまり推奨されません。注意が必要です(「やめろ」「やるな」と言い切らない)
⑤言葉選びが抽象語と万能語に寄る
- 抽象語だけで押し切る:本質を押さえ、最適化し、価値を最大化することが重要です(頭に具体の絵が浮かばない)
- 評価語が強いのに根拠がない:非常に有効です。大きなメリットがあります(情報商材屋感)
⑥変な比喩が多い
よく見る比喩(3回以上見かけたもの): 地図、仕様書、設計書、羅針盤(コンパス)、土台、柱、栄養、筋トレ(筋肉)、DNA、車の両輪、潤滑油、エンジン、スパイス、レシピ
なぜAIはAIっぽい表現をするのか
学習元がビジネス文書:マニュアル、FAQ、規程、研修資料、一般向け解説が多い。誤解を避けるために前置き、構造宣言、注意書き、まとめを繰り返す型が学習されている
安全制御:「有害なことを言わない」「嘘をつかない」よう調教されている。副作用として「Aだ!」と言い切れず、全方位に配慮した毒にも薬にもならない文章になる
英語ベース:英語の論理構造、英語圏のドキュメント文化(Markdown、箇条書き多用)で骨組みを作り、日本語に翻訳。文法は正しいのにリズムや記号だけ洋風
文章を崩す技術
人間がやるべき3つの崩し
①バランスを崩す(スタンスを取る)
- メリットとデメリットのどちらが大きいか
- A案〜C案のうち、イチオシはどれか
- 賛成なのか、反対なのか
思い切って言い切る。バランスが崩れて、賛否を生む文章になる。
②客観を崩す(主観と一次情報を盛り込む)
ファクトとかデータはAIがやる。人間がやるべきなのは:
- 偏った考え
- 尖った価値観
- 一次情報(自分が体験したこと)
主観バリバリの文章のほうが人間らしい。
③論理を崩す(思考過程を見せる)
- 話が行ったり来たりしている
- やや話が矛盾している
- 1つ目と3つ目の話の粒度が違う
- あってもなくてもいい雑談が含まれている
結論に行きつくまでの葛藤とか感情をダラダラと語る。読み手に思考過程や感情の動きを追体験してもらう。
文章作成時の厳守ルール
記号・表記(最重要)
- Markdown記法を使わない(
**太字**、##見出し、箇条書き記号は禁止) - 「」を多用しない。定義っぽい括りや強調のためのカギ括弧は削り、文脈に溶かす
- ()を多用しない。補足を括弧に逃がさず、本文の一文として組み込む
- コロン「:」は原則使わない。使う場合でも直後に半角スペースを入れない
- スラッシュ(/)で概念を並列しない
- 矢印(→)や疑似コード風の表記も避ける
内容
- 「結論から言うと」「本記事では」「以下で解説します」などの前置き宣言は入れない
- 「一般的に」「多くの場合」「状況によって異なります」「一概には言えませんが」などの安全クッションは原則削除
- 「重要」「効果的」「最適」「本質」「メリット」などの抽象語だけで押し切らない
- 同義語の言い換え連打(重要・大切・欠かせない)はやめ、1回で言い切る
- 「まとめると」「要するに」「総じて」などの抽象まとめの繰り返しは削る
- 締めの定型句(「参考になれば幸いです」「まずは小さく始めましょう」など)を入れない
リズム
- 文のリズムを均一にしない。短い文と長い文を混ぜる
- 同じ型(断定→理由、結論→補足)の連続を避ける
- 接続詞は必要最小限。特に順接の接続詞(また、さらに、そのため)は無くても伝わるので削る
AI臭を消すプロンプト(参考)
既にAIが書いた文章を修正する場合は prompt.md を参照。